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理系頭巾の知見

なんちゃって理系の頭巾が知ったことや考えたことをまとめているブログです。

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女心を理解できる?男が女性向けスマホゲーをプレイして感じた3つの「性差」

はじめに

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皆さんこんにちは、頭巾(♂)です。

上の画像を見てください。男として性を授かり生きてきた今までの人生で、僕は初めて"ある領域“に足を踏み入れました。

その"領域"とは……そう。「女性向けスマホゲーム」、且つ「乙女ゲー」です。

「乙女ゲー」という言葉の意味さえあまり知らなかったのですが、要するに「ギャルゲー」の反対なのですね。勉強になりました。

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男が乙女ゲーをプレイするという罪深さ

普段嫌というほど交流のある"“が画面越しに僕との心の距離を縮めようと接してきます。

女性がプレイすることを想定して作られたゲームなので画面越しの"彼ら"もさぞかし困惑していたでしょうが、同様の困惑を僕も感じていました。

客観的に観るとおぞましい構図ですが、それでも当ゲーム『茜さすセカイでキミと詠う』をプレイした目的は「男性向けスマホゲーと女性向けスマホゲーの違いを知る」ためです。

そしてあわよくば主人公に感情移入することで「女性的男性観」を理解することにあります。

今回の記事では頭巾(♂)が女性向けスマホゲーム『茜さすセカイでキミと詠う』をプレイして感じたことを3つ紹介します。

茜さすセカイでキミと詠う
茜さすセカイでキミと詠う
開発元:GCREST,Inc.
無料
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1. 「求められたい」という受け身の姿勢は男女共通

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「貴女"“”“ただ一人”“”“」「貴女”“”“だけ”“”“がこの世界を救うことができる」

求められている…!!この男に「私(僕)」は独自性を見出され求められている…!!!

代えの効く無個性な人ばかりの日本社会で、「私だけに出来ること」があり尚且つそれを美点として猛烈に求められている人がどれだけいるでしょうか。

消失していくアイデンティティと反比例して増長していく事故承認欲求を満たしてくれる楽園が、このゲームにはありました。

しかしそういった欲求は男女共通のものです。

人間であれば誰しも多少は持ち合わせているものなので、大抵のゲームにはこういった要素が含まれていますね。

上の画像だけでは『茜さすセカイで君と詠う』をプレイしたことの無い方には主人公を取り巻く環境が把握しづらいと思うので、あらすじをまとめておきます。

『茜さすセカイで君と詠う』のあらすじ

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物語冒頭で非常にあっさりと説明されるのですが、主人公の女性は社会人であり出勤途中に突然「日ノ許」という世界へワープしてしまいます。

そしてその世界は上の画像で説明されているように、突然青空が失われ『茜さすセカイ』に変わってしまっていました。

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しかし「アマツカミ様」を呼び戻せば元の世界に戻るため、「巫女」であるプレイヤーは式神と呼ばれる敵を倒しながら消されてしまった人間を取り戻し、世界を元に戻そうという訳ですね。

女性に「男性を救いたい」という欲求はあるのか?

「巫女」であるプレイヤーはその立場から、男達を従える権利を持っています。

加えて「式神」を倒すことで、男達を救出することもできるのです。

男性向けのゲームではその逆、「女を救う男」像が描かれることが多いですよね。

僕自身が今まで触れてきた作品もそういった趣旨を含んだものが多かったため、『茜さすセカイで君と詠う』にも同様の要素が含まれていると思っていました。

しかし実際にプレイしてみたところ、同ゲームのプレイヤーは式神を倒すことで「男を救う女」像としても活躍します。

男達を従え「使役する」要素が目立つ一方で、「男性を救いたい」という欲求を満たすようなゲーム構成は意外でした。

最も式神を倒して新しい仲間を手に入れないとゲームとして非常にプレイしづらいものになる、というゲームの作りから理由付けをすることもできますが、乙女ゲーがこういった欲求を満たしうる側面を備えていることは注目に値することです。

2. チュートリアルがかなり丁寧

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僕自身色々なスマホゲーをプレイしてきましたが、『茜さすセカイで君と詠う』をプレイして気づいた点は「他のソシャゲと比べてもチュートリアルが非常に丁寧」という点です。

個人的に男性向けのスマホゲーのチュートリアルは異様なテンポの良さですぐ終わるものが多いと感じています。

また「チュートリアルなんていらん、どうせプレイしていく中で操作方法覚えるし」という考えで僕自身チュートリアルをすっ飛ばすことが多いです。

しかし『茜さすセカイで君と詠う』はチュートリアルが非常に長く、丁寧でした。

男性向けスマホゲーのチュートリアルが1分弱で終わるとするなら、『茜さすセカイで君と詠う』のチュートリアルは10分くらいかかったでしょうか。

無駄に長いというわけではなく、プレイヤーにゲームの魅力が伝わるよう「丁寧」にゲーム内容を説明してくれます。

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全てのゲーム操作をこの「イナバ」という白兎が解説してくれます。かわいい(だが♂だ)。

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かわいい

正直次から次へと表れる膨大な男達よりも可愛らしく頼りになります。この兎を攻略することはできないんですかね?

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非常に長いチュートリアルですが、最後まで「イナバ」は分かりやすく全てを解説してくれました。

理由は「性差」によるものか?

先程も説明したように男性向けのスマホゲーのチュートリアルは比較的短いものが大多数です。

個人的にこれは「男は"分からないもの"を放置されると探究心がくすぐられる」からだと思っています。

僕はアプリやソフトをインストールした際、始めに「設定」画面を開いて「何が出来るのか」を探ることが大好きです。

なのでゲームのチュートリアルも非常にまどろっこしく、「説明はいいからプレイさせてくれ!」と思ってしまいます。

しかし『茜さすセカイで君と詠う』の長く丁寧なチュートリアルを経て、「"分からないもの"を放置されても無関心なまま」の人達の存在を考えました。

その人達は「自分の興味に合うものでないから無視している」だけであり、そういった人達に継続してゲームをプレイしてもらうためには当然"分からないもの"を放置するだけではいけません。

丁寧にしっかりとゲームの魅力を伝える必要があります。

『茜さすセカイで君と詠う』のチュートリアルは魅力を伝える過不足のないものであり、少なくとも僕の様な男性ではなく一定層の女性へ効果的にアプリの魅力を伝えられるものなのだと感じました。

しっかりした「アメ」の提示

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散々チュートリアルが長い長いと書きましたが、そのチュートリアルを乗り切るご褒美としての「アメ」が最初にしっかり提示されます。

上の画像は初回起動時のロード画面で表示されるものです。

長いチュートリアルですが、この中の一人を私(僕)のものにできるなら…という訳で頑張れます。

チュートリアルが終わると次の様にきちんと選ばせてくれました。

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長く女性としてプレイしていて自分が日本男児ということも忘れそうになっていましたが、ここで我に帰りました。

乙女ゲーをプレイしても心は男。1番女性に見える人を選びました。

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正岡子規というそうです。

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3. アプリ自体のクオリティが高い(特に「演出」と「ストーリー」)

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(評価最低ラインが"良"って優しい)

男性向けスマホゲーをプレイして感じことは、商品である「女性キャラクター」のグラフィックにお金を割きすぎてその他の要素が非常にお粗末であることです。

消費者の目当てに対し運営がきちんとお金を投じていることはいいのですが、「」だけでなく「物語」などの他の要素が最低ラインを超えていないゲームは飽き飽きしてきますよね。

その点『茜さすセカイで君と詠う』はゲームの「演出」と「トーリー」がしっかり作られていて、登場人物に興味が置きなくともプレイを楽しむことができました。

(ストーリーに関しては主人公の情報が少なすぎたり最低限の設定が盛り込まれているだけのようにも感じましたが、それでも可愛い女性キャラクターを愛でる程度しかない男性向けスマホゲーに比べたら遥かに作り込まれています)

またプレイして驚いた点が「専用OP映像」があること。

主要登場キャラクターを務める声優さん達が歌っていて、その点からも『茜さすセカイで君と詠う』がかなりの手間と時間をかけて開発されていることが分かります。

主な内容はパズルゲーを基にしたガチャゲーですが、課金をして応援する気になる完成度だと感じました(というかユーザーの課金がないと本当に採算取れなさそう)。

男性キャラは女性の射幸心を煽るに足るものではない?

先述したように男性向けのスマホゲーは商品である美少女キャラが人気を集めればある程度採算が取れるものが殆どです。

ゲーム自体の内容を堪能することではなく、美少女キャラをゲットしたいという射幸心が男性向けスマホゲーでは重要なんですね。

なのでストーリー性のないゲームが殆どで、演出なんてもっとの他というゲームが大多数です。

しかし『茜さすセカイで君と詠う』ではゲームシステムこそ既存のパズルゲーと同様のものであるものの、アプリのUIや演出にかなりの力を加えているように感じました。

これは男性キャラクターの魅力だけでは女性の射幸心を煽るに足りず、ゲームそのものの魅力をしっかりと付与する必要があるという考えがあるためだろうと思いました。

展開を急ぐためかストーリーは破茶目茶な点が多い印象を受けましたが、ゲームの魅力がキャラクターだけでないため長く遊ぶことができそうです。

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美少年になった歴史上の有名人物が次から次へと表れる様は圧巻です。

男性向けスマホゲーで散々「女性化」された男性の偉人を見ているにも関わらず、こうして「美化」されただけの姿を見るほうが違和感が強く感じる理由は慣れていないからでしょうか。

おわりに

茜さすセカイでキミと詠う
茜さすセカイでキミと詠う
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今回初めて『茜さすセカイで君と詠う』をプレイして所謂「乙女ゲー」の世界を垣間見たわけですが、結構楽しめてしまいました。

ゲームの作りに関しては男性向けゲームとの違いを感じる点が多かったのですが、プレイヤーが自身を投影する「主人公」像に関しては男女ともに変わりませんね。

「誰かに必要とされたい!」「現実を抜け出してどこか違う世界に行きたい!」という願望に応えるゲームのニーズはこれからも尽きることがないでしょう。

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見てるこっちが恥ずかしくなるポエミーな厨二成分も男女共通で必要ですね。

以上、『女心を理解できる?男が女性向けスマホゲーをプレイして感じた3つの「性差」』でした。