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理系頭巾の知見

なんちゃって理系の頭巾が知ったことや考えたことをまとめているブログです。

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なぜラジオ番組のCMはつまらないのか? ラジオ歴10年の頭巾が考えた3つの理由

はじめに

先に断っておきます。ラジオ番組のCMを面白いと思っている方や当記事のタイトルで不愉快な思いをした方はこの記事を読まないでください。

今回の記事で述べるのはあくまで超個人的な意見です。

予防線はここまでで良いとして、本題に入ります。

ラジオ番組のCMがつまらない。面白い番組は多いのに、合間に入るCMが尽くつまらない。

ここでいう"つまらない"という表現は、"楽しんで番組を聴いている気分が削がれる" “興冷めする” “新鮮味に欠ける"といったニュアンスを含みます。

テレビ番組のCMはクオリティが上昇していると感じるものが増えている一方、ラジオ番組のCMはずっと"つまらない"ままなのです。

なぜラジオ番組のCMはつまらないのか?自明なものばかりですが、ラジオを聞き続けて早10年の頭巾(僕)が考えた理由をまとめました。

ちなみに僕が頻繁に聴いているラジオ番組はTBSラジオ深夜帯の「JUNK」枠です。

他にも色々な曲のラジオを聴きますが、どの局のCMも総じてつまらないと思っています。もし"つまらなく"ないCMを知っている方がいたら教えてください。

理由1. 視覚情報が欠けている

当たり前ですがラジオ番組は音声のメディアです。

「百聞は一見にしかず」という諺があるように、限られた時間内に音声だけで視聴者に理解可能で印象に残るCMを作ることは並大抵のことではありません。

これはラジオという媒体の特性上しょうがないことで、その特性に魅力を感じる一方ラジオを商業的に成立させる手段であるCMとの相性が抜群に悪いということは非常に残念なことです。

テレビ番組のCMのクオリティが上昇していると個人的に感じている理由の1つに映像技術の進歩があります。

音声だけのメディアであるためテレビ番組のCMには期待をすることができる技術的な面でのクオリティアップが難しいという点で、ラジオ番組のCMはかなりのハンデを背負っているんですね。

CM作成者は限られた時間内で視聴者への主張を印象づけなければいけないので、そのCMは「同じ主張を繰り返す」タイプや「ただ奇抜なだけ」といった特徴をもつ"つまらない"ものとなってしまいます。

理由2. ラジオを聴いている人が少ない

聴いてる人でも1日平均約2時間…ラジオ視聴者の平均視聴時間などをグラフ化してみる(2017年4月度版)(最新) - ガベージニュース

この記事で紹介されている通り、ラジオを聴いている人は減少傾向にあります。

東日本大震災でラジオという媒体の特性が注目され一時は聴取率が持ち直した時期もありましたが、今や震災前と同程度の割合で聴取率は下がり続けています。

テレビだけでなくインターネット上に様々なメディアが乱立している情報過多な現在、視覚情報に欠ける音声だけのメディアを好んで聴く人が減少し続けていることは簡単に納得出来てしまう事実です。

ラジオにはラジオの良さがあるということが事実である一方、ラジオには他のメディアに劣る点があることも否定できないのです。

そんな衰退し続けるメディアのCMという枠の中でアピールをした所で、CMを出す費用に対して見込むことのできる利益は決して多くはありません。

そういった理由から元々CMを依頼する企業が少ないので、テレビ番組とは違いラジオ番組のCMのバリエーションは非常に少ないものになっています。

企業間でCMのクオリティを競い合う意識は当然薄く、というか競い合う程の数もないので新鮮味のあるCMも誕生しません。

聴く人が減る→CMも減る→番組に掛ける事のできる費用が減る→聴く人が減る→⋯⋯⋯⋯という悪循環が垣間見えます。

理由3. 聴取者(リスナー)層の特定が難しい

テレビ番組の場合、一つの番組で扱われている情報はラジオ番組に比べて限られたものになっています。

ニュース番組やバラエティが1日の放送時間の大部分を占める一方、一つのカテゴリに特化した番組が多数用意されていますよね。

しかしラジオ番組は「番組企画」よりも「放送者」に大きな比重が置かれており、「何について話題にしている番組か」よりも「誰が話している番組か」ということが重要になっています。

視覚情報が欠けている分、音声情報を発する"放送者"に重きを置くことは当然のことです。

しかしそのため多くのラジオ番組は一つのことに特化した番組が非常に少なく、番組を聴いている人の層が様々なものになっています。

この点もまたラジオ番組の魅力といえる一方で、商業的な面を考えると相性が非常に悪いラジオの残念な特性です。

「敷居が低く、様々な層の人が聴くことのできる番組」が多いラジオで特定の層に向けてアピールをすることは非常に難しく、スポンサーとなる企業を大きく限定してしまいます。

そのため理由2で述べた様にラジオでCMを打つ企業は少なく、同じ枠の中でのCMのクオリティ競争が起こることもなく"つまらない"CMが放送されてしまうわけですね。

この「聴取者層の特定が難しい」という理由はおそらく、僕が自分自身で考えたものではありません。

今ではもう終了していますが、一時期TBSラジオPodcastというサービスで番組の一部を配信していた時期がありました。

TBSラジオPodcastでは頻繁に「ラジオでCMを流しませんか?」という"CMのCM"が流されており、採算の見込みが厳しくなった末期に「Podcast配信終了の理由」として発表された内容に同様の理由が記載されていた気がするのです。

検索してみたところ、確かに当時の発表では次の様に理由が説明されていた様です。

無料では配信を続けていくのが難しい以上、ポッドキャストを広告媒体として収益化しようと努力したTBSラジオだが、現実は厳しかった。
萩原氏によると、インターネットを広告媒体として活用する多くの企業は、聴取者の属性を把握し、ターゲット設定を明確にしたうえで広告を出稿するのが一般的。
ところがポッドキャストは、聴取者の属性を掴めないどころか、ダウンロードした人が番組を実際に聞いたかどうかについても知る術がないのだ。
月間5,000万件のダウンロード数を人気の証拠として示しても、聴取者の属性について説明することができないままでは、企業から広告を獲得するのは難しいのだという。
ポッドキャストをやめるTBSラジオ、新事業でラジオの未来を拓けるか (1) 人気番組を抱えるTBSラジオがポッドキャストから撤退するワケ | マイナビニュース

Podcastの話に逸れてしまいましたが、実際の電波放送で聴取者層の特定をすることが難しいことは間違いありません。

そのためCMを打つ利点も少なく、CM自体のバリエーションが欠けクオリティも上昇しない訳ですね。

おわりに

ここまで文章にしていて自分が悲しくなってきました。

10年以上ラジオを聴き、大学生になった今もラジオを聴かない日はありません。むしろ昔よりも聴く時間は増えているとさえ感じます。

面白い番組は多くあると感じる一方で、それは理由3で挙げた様に"敷居が低い"ためであり、また決して商業的には喜ばしくない状況であるとも考えられるため、悲しいのです。

定額料金を支払うことで日本全国のラジオを聴くことのできる「エリアフリー」なる制度が局にとっても聴取者にとっても便利なものであることは間違いありませんが、果たして後どれだけラジオは生き延びることができるのでしょうか。

声だけのメディアという唯一無二の魅力が今以上に活きることを望むばかりです。

散々CMがつまらない理由を書き並べましたが、「じゃあお前は面白いラジオCMの着想があるのか」と言われるとそんなものはありません。

視覚情報が欠けている時点で、限られた時間で何かをアピールすることの困難さを克服するにはクオリティを捨てざるを得ないと考えているからです。